多くの人が悩んでいる難聴は、完全な治療法がないのが現状です。
しかし、軽度の難聴なら、努力することによって改善できたり、進行を遅らせたりすることができます。
補聴器に頼る前に、次のような方法をためしてみてください。
自分でできる難聴の改善法
耳の周囲をマッサージする
耳の周囲の血行を良くすることにより、新陳代謝を活発にし、難聴の改善につなげる方法です。
耳の周囲の皮膚を指先で軽く押したり、耳たぶの根元をつかんで痛くない程度に上下左右にひっぱってみましょう。
また、両手のひらで耳を塞ぎ、上下に圧迫しながらこする耳こすりも、血行を良くするのに役立ちます
テレビを見ながらでもできるので、1日に何度かやってみてください。
耳に蒸しタオルをあてる
耳を温めることにより、耳の周囲の血行を良くし、緊張を取り除いて難聴の改善につなげる方法です。
やけどしない程度に電子レンジなどで温めた蒸しタオルを、1分間ほど耳全体にあてます。
朝夕2回ほど毎日行うことにより、難聴が改善したり難聴の進行が止まることがあります。
食品による改善
日頃から栄養バランスのとれた食事をするのはもちろんですが、難聴の改善にはビタミンB群を意識して多めに摂るようにすると効果的です。
特に末梢神経の代謝を促進し、神経細胞内の核質やたんぱく質を合成・修復する働きのあるビタミンB12は、耳鳴りや難聴、めまいの治療薬にも使用されています。
ビタミンB12を多く含む食品には、しじみ、のり、すじこ、あさり、いくら、かき、赤貝、めざしなどがあります。
また、ビタミンB1は、脳の働きを活発にし、聴こえの改善にも役立ちます。
ビタミンB1を多く含む食品には、大豆、ゴマ、豚肉、レバーなどがあります。
運動をして全身の血行を良くする
運動をして全身の血行を良くすると、耳の中の血流も良くなり、難聴や耳鳴りが改善することがあります。
特にすぐれた有酸素運動であるウォーキングは、体の末端まで酸素と栄養素を運び、新陳代謝も良くなるため、耳の神経の修復も促進されます。
また、ストレス解消にもなるため、心因性難聴の改善にも役立ちます。
健康食品・サプリメントを使用する
健康食品やサプリメントは、効き目に個人差があるため、全ての人が必ずしも改善できるというわけではありませんが、症状に合うものであれば改善に役立つものもあります。
難聴の改善に役立つ健康食品やサプリメントとしては、ビタミンB類、明日葉エキス、イチョウ葉エキス、ハチの子エキス、ヒマワリ種外皮エキス、コンドロイチンなどがあります。