お腹が張って、とても苦しいときがあります。
手で触れてもわかるくらいお腹が膨らんで、パンパンに張っていると痛みさえ生じてきます。
なぜおなかが張るのか、その原因を知っておけば対策が立てやすくなります。
【おなかが張る原因】
便秘
便秘が続くと腸内に発生したガスが異常発酵し、ガスだまりができます。
すると腸管が膨らんだ状態になり、お腹をたたくとポンポンと太鼓のような音がします。
膨らんだ腸管は、消化活動が弱くなってしまうので、さらにガスが溜まるという悪循環に陥りがちです。
暴飲暴食
食べ過ぎや飲み過ぎによって胃や腸に負担がかかると、消化が追いつかなくなり食べ物が停滞している状態になります。
その結果、腸内でガスが発生しおなかが張るようになります。
炭酸の過剰摂取
ビールやコーラなどの炭酸飲料をがぶがぶ飲むと、胃や腸に炭酸ガスと水分が溜まります。
ある程度はゲップやおならでガスを放出することができますが、それが間に合わないとお腹が張ってきます。
生理の前後
女性の場合、生理の前後になるとお腹が張りやすくなります。
生理前になると子宮の働きが活発になって膨張し、すぐ近くにある腸を圧迫します。
その結果、腸のぜん動運動が弱くなり、食べたものを消化する働きも停滞しがちになるため、ガスが溜まりやすくなるからです。
また、生理前後のホルモン分泌の変化も腸の働きに影響を与えます。
胃腸の機能低下
加齢やその他の原因で胃腸の働きが低下すると、食べたものの消化が進まず、腹腔内にガスがたまりやすくなり、お腹が張ります。
呑気症
飲食時や唾を飲み込むときに空気を必要以上に飲み込んでしまい、胃や腸に溜まる症状が「呑気症(どんきしょう)」です。
お腹の張りのほか、ゲップが出たり溜まった空気によって心臓が圧迫され動悸や胸の痛みなどの症状が現れることもあります。
参考サイト:呑気症(空気嚥下症)の原因と治療法
ストレス
胃や腸の動きは自律神経によってコントロールされていますが、過剰なストレスは自律神経に影響を与え、正常な消化のリズムを不安定にします。
胃腸の消化活動が滞るようになると、ガスが溜まって腹部膨満になるほか、下痢や便秘の原因にもなります。
何らかの病気が隠れている場合
胃腸の疾患や婦人科疾患など、何らかの病気が隠れている場合にお腹が張ることがあります。
胃腸疾患では、慢性胃炎、腸炎、胃潰瘍、腸閉塞、十二指腸潰瘍などが考えられます。また、肝硬変やすい炎、前立腺肥大などの病気が原因でお腹が張ることもあります。
慢性的なお腹の張りに加え、腹部のシコリ、血便、腹痛、吐き気、腰痛、食欲不振、黄疸、むくみ、倦怠感などの症状がある場合は、詳しい検査を受けるようにしましょう。