日本人の4人に1人が悩んでいると言われる耳鳴りですが、そのつらさは第三者にはなかなかわかってもらえません。
耳鳴りの原因もさまざまで、現在、治すための特効薬というものは存在しませんが、次のようなことをヒントに何とか改善してみましょう。
耳鳴りの軽減・改善法
首や肩のストレッチをする
長時間のパソコン作業やその他のデスクワークの多い方は、首のこりや肩のこりが耳鳴りの原因になっている可能性があります。
肩の力を抜いて、首をゆっくりと左右に曲げたり、上下に向けたり、両肩を上げたり下げたりして首や肩のストレッチをしてみましょう。
こりがほぐれて血行が良くなり、耳鳴りが改善したり、治ってしまったという方もいます。
耳の周囲をマッサージする
耳の周囲を両手の指を使って円を描くようにマッサージすることにより、血行が良くなるので耳鳴り軽減につながります。
耳全体を両手で覆って上下にこする耳こすりや、親指と人差し指で耳たぶをつまんで上下左右に引っ張るという方法も耳の周囲の血行を良くします。
温熱療法を行う
耳や肩、首筋に蒸しタオルをあてて温めると、筋肉がリラックスして血行も良くなるため、耳鳴りも軽減・改善することがあります。
蒸しタオルは熱過ぎない程度のお湯に浸したり、電子レンジで温めたりすればすぐに作れるので、1日に何度かやってみてください。
入浴時にちょっと熱め(41度から42度くらい)のシャワーを、首の周辺と肩にかけて温めるという方法もおすすめです。
自律神経を訓練する
自律神経は、意識しなくても体温や血圧、脈拍や呼吸などを調節している神経で、耳鳴りにも深いかかわりがあると言われます。
そのため、ヨガや座禅、瞑想などで自律神経を訓練することにより、耳鳴りが軽減したり改善したりすることがあります。
心身ともにリラックスする
ストレスが原因となって耳鳴りが起こっている場合は、心身ともにリラックスすることが第一の改善法になります。
休暇をとって好きなことをやったり、音楽を聴いたり、散歩をしたり、温泉旅行に行くなど、ゆったりとした時間を過ごしてリラックスしてみましょう。
運動をする
体操やウオーキングなど、運動をすることにより、耳鳴りが軽減することがあります。
全身の血行が良くなり、耳への血液循環が改善するためと考えられています。ただし、無理のない程度に毎日続けることが大切です。
ツボ押しをする
「聴宮(ちょうきゅう)」や「えい風」と呼ばれるツボを押すことにより、自然治癒力が高まり、耳鳴りが改善することがあります。
聴宮は耳の穴の入り口付近に付いている三角形の突起の前方に、えい風は耳たぶの後ろの窪んだ部分にあります。ここを親指で軽く押すようにします。
爪もみをする
爪もみは、自律神経を整え免疫力をアップする健康法として知られていますが、耳鳴りや難聴などの耳の不調を改善するためには、中指と小指の爪もみをすると良いと言われています。
反対側の親指と人差し指を使って、中指と小指の爪の両側をギュッギュッと押すようにしてみてください。
テレビを見ながらでもできるので、気がついたときに何度かやるようにすると、いつの間にか耳鳴りが軽くなっているということもあります。(※爪もみは、中指と小指以外の爪をもむのも健康のためになりますが、薬指だけは交感神経を刺激してしまうため避けるようにしてください。)
食事で改善する
食事で耳鳴りを改善するためには、血行を良くしてくれるビタミン類や神経系の働きを正常に保つミネラル類を多く含むものを意識して取り入れるようにする必要があります。
緑黄色野菜類、ナッツ類、豆類、青魚類などが耳鳴り改善に役立ちます。
特に大豆に含まれるレシチンは、血管をきれいにして、血行を促進する働きがあるので、積極的に食べることにより耳鳴り軽減にもつながります。
噛み合わせを改善する
噛み合わせが悪いと顎関節に負担がかかり、中耳の血管を圧迫するため左右どちらかに耳鳴りが発生する場合があります。
左で噛む癖のある方は意識して右の歯で噛むようにし、右で噛む癖のある方は左で噛むようにして左右のバランスを取るようにすると耳鳴りが改善する事があります。
サプリメントや漢方薬を利用する
効き目には個人差がありますが、サプリメントや漢方薬で耳鳴りを軽減・改善する方法もあります。
耳鳴り改善に使用されるサプリメントには、ビタミンB群、ビタミンE 、コンドロイチン、ローヤルゼリー、亜鉛、イチョウ葉エキス、ハチの子、ヒマワリ種子エキス、冬虫夏草、霊芝などがあります。