耳の遠くなった父や母、祖父や祖母にせっかく高額の補聴器を買ってあげたのに、嫌がって使わないということがあります。
実際に補聴器を作った人の約9割は使わなくなってしまうそうです。
高齢者が補聴器をいやがる原因とは?
高齢者が補聴器をいやがる原因
補聴器をつけている姿を見られたくない
視力が落ちればメガネを使用し、歯が抜ければ入れ歯を使用するのは一般的になっていますが、聴力が落ちて補聴器を使用するとなると、なぜか抵抗を感じる高齢者が多いのも事実です。
特にいつまでも若くありたいと願っている高齢者にとっては、補聴器をつけている姿を近所の人や知人に見られたくないという心理が働くようです。
不快なハウリング音が聴こえる
補聴器をいやがる大きな原因のひとつに、ピーピーといった不快なハウリング音があげられます。
最近の補聴器はかなり改良され、ハウリング音は抑えられていますが、初期の補聴器で一度でもハウリング音を経験してしまうと、「また、あの嫌な音が聴こえるのではないか」と不安になり、補聴器自体を敬遠してしまいます。
自分の声が変なふうに聴こえる
補聴器をつけると、一番良く知っているはずの自分の声が、よそよそしく変なふうに聴こえます。
その違和感から補聴器をいやがることもあります。
小さくて取り扱いがめんどう
補聴器にもいくつかの種類がありますが、高性能な補聴器ほど小型になっています。
音量調節のつまみが小さかったり、電池の交換がめんどうだったり、あるいは取り外したときにどこに置いたかわからなくなってしまったりということがあります。
このようなことが原因で補聴器を使わなくなってしまったという方もたくさんおられます。
周囲の音まで大きく聞こえてうるさい
補聴器の種類によっては、相手の話し声が良く聞こえるようになると同時に、周囲の音まで大きく聞こえてしまうことがあります。
ドアを閉める音や、茶碗をテーブルに置く音、新聞を開く音まで必要以上に大きな音で聞こえるため、ストレスがたまり、ついには補聴器をいやになってしまうということがあります。