高血圧を放っておくと動脈硬化や脳卒中、心筋梗塞などのリスクが高くなります。
しかし、できる限り降圧剤は飲みたくない、薬に頼らずに自力で高めの血圧を下げたいという方は、次のような方法をためしてみてください。
自力で高めの血圧を下げる方法
塩分を控える
塩分は、血圧の上下に直接的に影響を与えます。
塩辛いものを食べると喉がかわいて水が飲みたくなりますが、余分な塩分と水分で体液(血液)が増え、血圧も上がります。
水分を摂らずにがまんしていたとしても、食塩の成分であるナトリウムは、交感神経を緊張させ血管を収縮させるため、やはり血圧があがります。
そのため塩分を減らすことが、ある程度、血圧を下げることにつながるのです。
まずは、食塩の摂取量を1日10g以下におさえてみましょう。
そのためには、塩の変わりに酢や辛子、わさびなどの調味料を上手に生かし、薄味に慣れることが先決です。
また、インスタント食品にも塩分がかなり含まれているので摂り過ぎないように注意してください。
カリウムを含む食品を多く食べる
りんごなどに含まれるカリウムには、体内に取り込まれた塩分を体外へ排泄する働きがあるため、積極的に食べることにより血圧を下げることにつながります。
カリウムは、りんごの他にもブロッコリーやほうれん草などの野菜、プルーンやバナナなどの果物類、イモ類、海藻類にも多く含まれています。(ただし、腎臓の悪い人がカリウムを多く摂取すると、血圧の上昇を招くことがありますので注意してください。)
黒酢を飲む
酢には、血圧を正常化したり、コレステロールの増加を抑制する効果があります。
酢には、必須アミノ酸だけでなく、ACG(アンジオテンシン変換酵素)が含まれ、これがコレステロールで狭くなった血管を拡張して血液が流れやすくする作用があるため、血圧が下がると考えられています。
通常の酢にも含まれていますが、黒酢にはより多く含まれているため、血圧を下げたいという方は毎日スプーン1杯の黒酢を飲んでみましょう。
はちみつを入れたり、水で薄めたり、料理に使用するようにすれば簡単に摂取することができます。
有酸素運動をする
軽い運動を継続的に行うことにより、血圧を下げる効果が期待できます。
運動をすると全身の血行が良くなり、血管内にこびりついた汚れが取れて血液が流れやすくなるからです。
息切れがするような激しい運動ではなく、ゆっくりとしたペースの有酸素運動が効果的です。
体の中にたくさんの酸素が入り込むので、新陳代謝も良くなります。
有酸素運動には、ウォーキングやサイクリング、スロージョギング、スイミングなどがあります。
昆布水を飲む
昆布に含まれるアルギン酸は、体内のナトリウムと結びついてそのまま体外へ排出する働きがあるため、毎日飲むことにより、血圧を下げる効果が期待できます。
また、昆布にはアルギン酸のほかにも、カリウム、カルシウム、フコイダン、タウリンなど、美容と健康に良い成分が含まれています。
コップ1杯のミネラルウォーターに、3cm角にカットした昆布2~3枚を入れ、冷蔵庫に一晩置いたものを飲んでみましょう。
昆布は通常の料理用昆布のほか、根昆布、とろろ昆布なども利用できます。
サプリメントを飲む
自分で血圧を下げるために、サプリメントを利用するのもひとつの方法です。
高血圧の改善が期待できるサプリメントとして、ナットウキナーゼ、タウリン、黒酢エキス、ニンニクエキス、亜鉛、クエン酸などがあります。
ただし、サプリメントの効き方には個人差があるため、自分の体質に合うものを選ぶことが大切です。