眠れないときに「寝よう、寝よう」とすると、なぜかよけい眠れなくなります。
こんな時は交感神経が活発になり、神経が高ぶっている状態なので、まずは気持ちを楽に持ちリラックスすることが先決です。
眠れない時に眠れるようになるコツとしては、次のような方法があります。
眠れない時に眠れるようになるコツ
ホットミルクを飲む
寒い季節におすすめなのが、牛乳を温めたホットミルクを飲むという方法です。
ホットミルクを飲むと体の内側が温まりますが、その後ゆっくりと元の体温に戻ります。そして、この体温が少しずつ下がるときに眠気が誘発されます。
また、牛乳にはトリプトファンという成分が含まれており、眠気を生じさせるメラトニンというホルモンの分泌を促します。
ハチミツを食べる
昔から、ハチミツは不眠症の改善に良いと言われてきました。
ハチミツに含まれる「コリン」という成分は、体内に入ると「アセチルコリン」に変化し、これが副交感神経に作用して心と体をリラックスさせる働きがあるからです。
また、ストレスを和らげる「セロトニン」を分泌させるために必要な「トリプトファン」も豊富に含まれています。
眠れないときには、大さじ1杯か2杯のハチミツをそのまま食べてみましょう。
ハチミツとレモン汁をお湯で割って飲むのもおすすめです。高ぶっていた神経が鎮まり、ぐっすり眠れるようになります。
ぬるめの湯船につかる
就寝の1時間前くらいに、38℃から40℃くらいのぬるめのお湯にゆったりとつかります。
すると、高ぶっていた神経が落ち着いてきて、体の中心部の体温(深部体温)が上がってきます。
寝る頃には、自然と深部体温が下がり始めますが、それと同時に眠くなってきます。
音楽を流す
就寝の30分くらい前から、テンポが一定で静かな音楽を流すようにすると、寝付きやすくなります。
脳がα波を出し、自律神経が安定し、気持ちが落ち着いてリラックスした状態になってくるからです。
「クラシック」や、「リラグゼーションミュージック」、「ヒーリングミュージック」として市販されているものがおすすめです。
音楽は、あまり好きではないという方も、ぜひためしてみてください。
アイマスクをする
周囲のわずかな光が気になり、なかなか眠れないときは、アイマスクをしてみましょう。
アイマスクをすると、眼から入る光を全て遮断できるので、部屋全体が真っ暗な状態になります。
その結果、脳への刺激が減少し、活動が弱まるので、眠気を誘うことができます。
テレビ、パソコン、スマートフォンの電源を切る
テレビやパソコン、スマートフォンなどの電子機器が発する光は、脳に対して非常に強い刺激を与え、眠りに欠かせない物質である「メラトニン」の分泌を抑制します。
就寝1時間前には全ての電子機器の電源を切るようにすると、寝つきが良くなります。
軽いストレッチをする
パジャマに着替えてから、布団の上で5分から10分程度の軽いストレッチをしましょう。
ゆったりと、全身の疲れをほぐし血行を良くするような感じで行うと、心身ともにリラックスしてきます。
このような程よい疲れなら睡眠にはプラスになりますが、筋肉を使うような激しいストレッチを行うと逆効果になってしまうので、注意してください。
アロマをたく
ある種の香りには、脳の興奮を鎮め、心身をリラックスさせる働きがあります。
アロマの中でも、ラベンダーやオレンジスイートなどが良く知られていますが、就寝前にアロマを焚いて、その香りの中で横になると眠気を誘うことができます。
アロマは、ネット通販でも購入できるので、お気に入りのアロマを探して焚いてみましょう。
寝る前に腹式呼吸をする
腹式呼吸は、全身の筋肉をゆるめ、副交感神経を優位にして気持ちを落ち着かせる働きがあるため、寝つきが良くなると言われます。
パジャマに着替えたら、布団の上で仰向けになり、お腹に両手を当てます。鼻からゆっくりと息を吸い込み、お腹を膨らませたら、次にゆっくりと口から息を吐きます。
これを3分から5分ほど繰り返すだけで、自然に眠くなってきます。
メラトニンを増やす食品を摂る
睡眠ホルモンと呼ばれている「メラトニン」は、体内時計に働きかけて自然な眠りに導く作用があります。
そして、このメラトニンを作る元になるのが「トリプトファン」という栄養素です。
トリプトファンを多く含む食品には、バナナ、乳製品、豆製品、魚介類、鶏卵、アメリカンチェリーなどがあります。
一般にメラトニンは、加齢につれて分泌量が減少する傾向があります。「若い頃に比べ、寝つきが悪くなった」と感じる方は、普段からトリプトファンを多く含む食品を摂るようにしましょう。
寝室やパジャマを見直してみる
寝室やパジャマを見直し、変えてみるだけで快適に眠れるようになることがあります。
睡眠中は、光や音が寝室に過剰に入ってこないように、照明器具や窓、カーテンなどを工夫してみましょう。
パジャマは、肌触りが良く、ゆったりと着用できるものを選んでください。素材は通気性や保温性に優れたシルクやコットン、麻などの天然繊維のものがおすすめです。
また、マットレスや布団、枕などもチェックしてみましょう。硬さや高さ、大きさなど、自分に合ったものに変えてみましょう。
日記を書く
寝る前に日記を書くことを習慣づけると、睡眠モードに入りやすくなります。
「入眠儀式」の一種ですが、日記を書くことによって、その日1日を振り返り、明日へつなげるための心の整理をつけることができます。
その結果、自律神経が安定してくるので、自然に眠くなります。
日記以外にも、家計簿をつけたり、好きな本を読んだりすることも同じような効果があります。